不動産コラム

再建築不可!? 旗竿地の接道問題

住宅街の道路

こんにちは。すっかり春になりましたね。

コートが不要になるとすごく身軽な感じがします。

さて本日は建築時の接道義務についての話です。

接道義務とは?

建物を建築する時はご存知の方も多いと思いますが、敷地の接道義務というのがあります。

建築基準法では、建物の敷地は、幅員4m以上の建築基準法上の道路に2m以上接していなければならないと定められています。「接道義務」とはこのことをいいます。

ちなみに接道義務は主に以下の理由で必要とされています。

  • 緊急車両の通行: 火災や救急などの緊急時に、消防車や救急車が建物まで安全かつ迅速に通行できるようにするため。
  • 避難経路の確保: 火災などの災害時に、建物からの避難経路を確保するため。
  • 日照・通風の確保: 建物周辺の住環境を維持するため。
住宅地の道路

接道状況が微妙な物件

築古の戸建てが建っている土地の売買の仲介をしています。

この物件の敷地の形状ですが、いわゆる旗竿地となっています。

その地番で法務局の地積測量図を取り寄せたところ、接道幅は1.92m。

普通に考えるとこのままでは上記の接道義務を満たさないために再建築ができません。

買主様は建物は解体して新たに新築がご希望なので再建築が可能か否かはすごく重要です。

後になって「再建築できませんでした!」では怒られるだけではすみません。

地積測量図
地積測量図

色々調べてみました

そうなると現在建っている建物の確認申請はどうやったの?というのが気になります。

そこで、この建物が建築された当時の建築確認関係の書類を調査したのですが、こちらの接道幅はぴったり2.00mで確認申請がされていて建築が許可されていました。

さらに検査済証の発行履歴もきっちり有りますのでこれだけを見れば建物の遵法性に問題は有りません。

また、測量図も古いので念の為現地で実測してみました。

レーザーやメジャーで何度も測ったのですが、やはり2mに10cmくらい足りないようにしかみえません。

片側の境界線はお隣のブロック塀の外側なのですが、もし真の境界が塀の向こう側だとしても、現実にブロック塀がある以上2mの接道幅は取れません。

塀と境界標

ていうか、古い境界標も塀の角に有ったので、たぶん本当に接道幅が2mに満たない可能性がとても高いように思えます。

もちろん現在の建物が確認申請OKだったとしても、新たに建築する建物もOKという事にはなりません。

私の想像では、古い建物を建築する際に建築会社が「いいんだよいんだよ、細けぇことは!!」と気合を入れたのではないかと想像しています。

さらに完了検査もあまり細かいことは気にしなかったのかな?など。w

またまた細かいことを言うと、現在接道幅2mに満たない状況にある場合、理屈としては確認申請とおりに接道幅を2m確保する義務があります。(無理ですけど)

建築計画概要書
建築計画概要書

横浜市役所で相談

「さてどうしよう?」ということでいつもの様に横浜市役所25階へどうにかならないか聞きに行ってきました。

接道基準を満たせない場合に例外的に許可されるパターンが有るのでその相談です。

その例外で許可される根拠は第43条第2項に基づく許可(旧43条但し書き)です。(建築基準法の第43条というのが接道義務に関する条項ですね)

住宅街の道路

すったもんだは有ったのですが、結論としてはいくつか条件が付くものの、既存建物が「平成11年5月1日において現に存在する」に該当し、「建築審査会包括同意基準」という類型的に再建築が許可されるパターンに適合する様です。なのでおそらく再建築は可能との事です。

後は、きちんと測量してやはり接道が2m無ければ、事前相談票を横浜市に提出して正式に回答をもらえば大丈夫そうです。

横浜市役所
横浜市役所

接道状況の確認は慎重に

接道状況は悩むことが多いのですが、色々もがくと道が開けることもあります。

建物の再建築が可能か否かについてはその土地の価格に重大な影響を及ぼしますのでよく検討した方が良いです。

不動産屋にも得意不得意がありますので、ややこしい土地の取引に慣れていない不動産屋に「再建築できません!」と言われても実はなんとかなるケースがあるかもしれません。

だめなときは何をやっても本当にだめですけど。

昼寝中の子猫

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