競売事例研究　アヴァンツァーレ川崎ＥＡＳＴ 3階

初詣は神田明神に行ってきました。今年も何か良い事というか、面白い事が有るようにお願いしたところ、早速風邪をもらってきたようで、鼻水と咳で苦しいです。

さて、今月の事例研究は、難易度が低そうな投資用の区分マンションです。競売が初めての方も検討しやすいと思います。

できれば3点セットをお手元にご用意されるとわかりやすいと思います。BIT(不動産競売物件情報サイト) で事件番号から検索してみて下さい。

まずは物件の情報です。

アヴァンツァーレ川崎ＥＡＳＴ 3階

[裁判所・入札情報]
・横浜地方裁判所川崎支部 H30ケ81
・入札期間：2019/01/30 ～ 2019/02/06
・開札期日：2019/02/13
・売却基準価額：8,600,000円

[物件情報]
・種別：区分所有建物
・敷地利用権：所有権
・所在地：川崎市川崎区貝塚１丁目３－２
・交通1：JR各線「川崎」駅徒歩8分
・交通2：京浜急行「京急川崎」駅徒歩11分
・占有面積：19.45平米 ※登記簿(内法)
・建物構造：鉄筋コンクリート造12階建/3階部分
・間取り：1K
・管理費：7,200円
・修繕積立金：4,680円
・管理会社：株式会社ライフポート西洋
・総戸数：31戸
・築年月：2007年3月
・現況：84,000円/月で賃貸中 ※管理費込み

手頃な投資用マンションです

川崎の単身者向けマンションです。建物はまだ築14年ですので古びた感じも無いようです。川崎駅まで徒歩圏ですので賃貸募集にはあまり困らないと思います。

現況について

社宅代行会社からの転貸の形で賃貸中です。大手の会社の社宅として使われていますので滞納などの心配は無さそうです。また、話合いもスムーズにいくのではないでしょうか。

投資用ならそのまま賃貸借契約を同条件で締結しても良いですし、ご自分で使われるのであれば退去してもらう権利が有ります。（6ヶ月の猶予期間有り）

相場はどんな感じでしょうか？

[似たようなタイプの部屋で売出し中の物件が3件見つかりました。

・10階(21.99平米)：1,780万円
・3階(21.99平米)：1,730万円
・6階(21.37平米)：1,800万円
※()の専有面積は壁芯表記です

この価格は売り出し価格なのでこの値段で売れるかどうかはわかりません。成約となった取引事例を調べてみますと次の事例が有りました。

・11階(21.37平米)：1,600万円 ※2018年1月成約
・7階(21.99平米)：1,700万円 ※2017年11月成約

入札戦略の検討

投資用として価格形成されると考えてみます。

一般市場では表面利回りで5～6%程度で販売されているようです。
単身用のマンションとしては、首都圏のターミナル駅徒歩圏ということを考えるとこんなものだと思いますが、せっかくの競売ですし家賃の下落も見越して表面利回り7%くらいを狙うとすると、賃料から逆算して1,440万円になります。売却基準価額の約1.67倍ですね。

この辺が良いところな感じがしますが、いかがでしょうか？

市場流通価格に近い所でも面白くないですし、かと言ってあまり欲張っても落札できません。正確に落札価格を当てることは難しいですが、いろいろと考えてみてください。