不動産コラム

駅からの徒歩所要時間

徒歩所要時間

近所の桜もだいぶ咲いてきましたが、今年は4月になってもまだまだ寒いですね。

さて、今日は不動産を探す時に重要な「駅からの徒歩所要時間」についてまとめてみます。

徒歩分数の算出基準は規則で決まっています

賃貸、売買に限らず物件を探す際には、駅からの所要時間はとても大切な情報です。

これがそれぞれの不動産屋によって勝手に表示されていると、それぞれ比較にならずに困ったことになります。
ですので、不動産の広告を規制する「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」の中で、不動産広告で徒歩所要時間を表示する場合の算出基準が次の様にきっちりと決められています。

「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」
第5章 表示基準 第10条「物件の内容・取引条件等に係る表示基準」(10)

徒歩による所要時間は、道路距離80メートルにつき1分間を要するものとして算出した数値を表示すること。この場合において、1分未満の端数が生じたときは、1分として算出すること。

具体的には次の様になります

端数は切り上げです。例えば810mだと「11分」となります。

距離は道路距離なので、地図で直線に測った距離ではありません。

団地などでは駅に最も近い所から測ります。大規模団地などだと棟によっては団地内移動だけでかなり時間がかかったりしますが、それは無視です。

単純に道路距離なので坂道とか歩道橋などのアップダウンは考慮されていません。滑り止めの付いているような急坂でも無視です。従って例えば丘の上などの高い位置にある物件では、駅までの行きと帰りでだいぶ徒歩分数が変わってくることもあります。

コンフォール清水ヶ丘

必ず現地で確認しましょう

物件の内覧は自動車で行くことも多いかと思いますが、必ず現地で実際に歩いて確認するようにしましょう。

横浜で多いのですが、道の途中が階段の事も結構あります。自転車とかではきついので、これも気をつけた方が良いですね。

階段道路

逆に徒歩分数が希望よりちょっと多くても、平坦だったり、途中に商店などが多いと、歩く時間が短く感じますので少し希望より範囲を広げて探してみるのも良いかもしれません。

日吉駅前

また、大きな駅、例えば横浜駅、新宿駅、渋谷駅、池袋駅など何路線も入っていて地下街が発達、出口があちらこちらに有るような場合、どこを駅の入口とするかでも随分と分数は変わってきます。

渋谷駅

Googleマップの進化によって、正確な距離や坂の感じなど、スマホでもかなり正確に調べられるようになってきました。それでもやはり実際に歩いての肌感覚というのは大事です。町の治安や住人の雰囲気なども分かることがあります。内覧に行くときはぜひ歩いて下さい。

分速80mとは?

なお、分速80mという基準は、健康な女性が「ハイヒールのサンダルを履いて歩いた時」の実測平均分速が80.3mとなっていることから採用されたという説もありますが、時速に直すと4.8km/hですのでやや早足ですね。のんびり歩く方は2割増しの分数で考えた方が現実に近いかもしれません。

ハイヒールの女性

不動産屋は正確な情報を提供しなくてはダメ

現在はネットで物件を検索する人がほとんどなので、例えば徒歩所要時間が特に10分を超えるか超えないかで、物件がお客様の目に止まるかどうかが大きく変わってきます。なので、業者としてはなんとか10分以内にならないか、道路地図を一生懸命見るのですが、だめなものはだめですね。w

ただ、ちょっとごまかしたり、拡大解釈をして徒歩分数を算出する業者もいますので、実際の広告では結構適当なのも多いので要注意です。

ちなみに私がお客様をご案内する時は、「足が早いですね」と言われることが多いです。
図面に12分って書いてあったけど、14分かかったじゃん!」とか怒られるのがいやなので、つい早足になるんです。

いずれにしても、お客様にはどれだけ正確な情報を提供できるかは、不動産屋としての大事なポイントだと思います。精進します….

 

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