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雑居ビルは消防法に注意

雑居ビル

半袖の季節になったと思ったらここ数日結構寒いですね。夜は上着が無いとつらいです。

さて、今日はなかなかに手ごわい消防法の話です。

特にビルや店舗が入っている一棟マンションなどを検討されている方は消防法にも注意が必要です。


必要な消防設備を確認

建物は用途、床面積などによって必要な消防設備が変わります。

テナントさんが変わる際は、消防設備の確認を必ずしましょう。

小さな居住用のアパートであれば、消火器やバルコニーからの避難器具くらいで済む消防設備ですが、規模が大きくなってくると、誘導灯や自動火災報知設備など、必要な設備がぐっと増えてきます。

そして、建物が共同住宅以外の用途となると、その用途、床面積、所在階などによって、自動火災報知設備、屋内消火栓、スプリンクラー、場合によっては自家用発電機まで必要になることがあります。

火災報知器

テナントさんの入れ替わりで、もし業種が変わり、用途が変わってしまうと新たに消防設備を導入しないといけないケースが出てきます。

また、複数の用途が混在している建物だと一つのテナントの用途変更が建物全体に影響することが有ります。

いずれにしても、消防設備の設置には結構な費用がかかりますので、誰がその費用を負担するのか、事前にしっかり確認・協議しておく必要があります。

消防用設備設置基準表
消防用設備設置基準表

さらに、建物や各テナントの用途、そして収容人員によっては防火管理者の選任が必要になります。

ちなみに防火管理者は試験があるわけではなく講習会で資格が取れます。

私が受講した時はしっかりと丸2日間で、なかなか大変でした。


購入前に確認

ビルなどを購入する際は、購入前に消防設備点検(法令で義務付けられています)の結果や、消防署の立入検査の指摘事項など有れば、売主様か管理会社に見せてもらうと良いでしょう。

消防設備の管理状態を見ることで、物件全体の管理状態もなんとなく把握できます。

そしてもし消防設備に不備が有った場合、修繕や新設が必要になるので費用の検討が必要です。

消防用設備点検結果総括表
消防用設備点検結果総括表

困ったら消防署へ電話

いずれにしても、分からないことがあれば、まずは消防署に相談してみるのが一番です。

私もいくつかの消防署で、電話したり訪問したりして教えてもらったことがありますが、皆さんとても親切でした。(人によるかもしれませんが w)

ところで一般的に法律には遡及適用がないのが原則ですが、消防法は法律の中でも遡及するケースがあるので、この点も頭に入れておいてください。

消防は人命に関わることですのでしっかり対応しましょう。

芝消防署

不動産のご相談は、お気軽にどうぞ。

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