コロナは相変わらずですが、特に実需物件の売買は活発な感触です。購入のお問合せや売却のご相談が増えています。
コロナが落ち着いたら動き出そうというのでは遅いのかもしれません。
さて、今月の事例研究は、淵野辺のマイホーム向けのマンションです。
できれば3点セットをお手元にご用意されるとわかりやすいと思います。BIT(不動産競売物件情報サイト) で事件番号から検索してみて下さい。
オハナ淵野辺ガーデニアエアリーレジデンスカーム 11階
[裁判所・入札情報]
・横浜地方裁判所相模原支部 R02ケ12
・入札期間：2020/12/02～2020/12/09
・開札期日：2020/12/16
・売却基準価額：20,360,000円
[物件情報]
・所在地：相模原市中央区淵野辺二丁目5-61
・交通１：ＪＲ横浜線「淵野辺」駅 徒歩10分
・交通２：ＪＲ横浜線「矢部」駅 徒歩10分
・専有面積：69.34㎡ ※登記簿(内法)
・建物構造：RC造14階建/11階部分
・間取り：3LDK
・管理費：8,900円
・修繕積立金：12,860円
・コミュニティ形成費：200円
・築年月：2016年11月
・現況：所有者専有中
(1) 交通
大昔はイメージもイマイチだった横浜線沿線ですが、現在はコスパが良いことも有り人気が有ります。10年くらい前からマンションがガンガン建ちだした感じです。
交通は最寄りの淵野辺駅から横浜駅まで約40分です。また、乗車6～7分の町田駅では小田急線、乗車12～13分の長津田駅では田園都市線に乗り換えられます。
都心方向へのアクセスも良いですし、町田駅まで出ればショッピングも不自由は無いと思います。
ちなみにここのところ良く書いているリニアが来る橋本駅までは乗車8分でばっちり？です。
(2) 物件について
オハナ淵野辺ガーデニアは、野村不動産の分譲で総戸数は516戸。共用部分も色々有って、感じの良い街並みが形成されています。
裁判所の現況調査報告書によると室内も荒れている形跡は無い様です。
建物自体もまだ築4年ですので、新築とあまり変わらない感じですね。
(3) 価格の相場と入札の作戦
全体の戸数が多いので売出し中の物件がいくつか有ります。
平米単価で言うとだいたい48万円/㎡での売出しみたいです。本物件は壁芯の面積だと72.54㎡なので、3,480万円になる計算です。
実際の成約事例の方を見てみると結構ばらつきがあって、平米単価は41～47万円/㎡です。これも計算すると2,974～3,409万円になります。
ところで現況調査報告書の中で「任意売却を依頼している」との記載が有ります。
で、レインズを見てみた所、普通に売り出されていました。価格は3,500万円でした。
成約価格の事例と比べると高め側ですが、任意売却の場合は売却価格に対して債権者の同意が必要です。なので値引きはあまり期待できないかもしれません。
権利関係もシンプルなようですし、リフォームも不要ということになればやはり落札価格は高くなりそうです。
売却基準価額が2,036万円、一般での相場が3,500万円とするとその間で落札価額が決まるのですが、高過ぎる値段で入札するのであれば、競売特有のリスクを考えて普通に買った方が良い場合も有ります。
2020/12/20 追記
29,800,011円での落札です。売却基準価額の約1.46倍で法人の落札(入札数17)でした。このあたりの数字がちょうど関東圏の平均的な落札価格と売却基準価額の乖離率です。
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