自粛慣れしてなんかサボり癖がついてしまったような気がする今日この頃です。
さて、なんとなく新型コロナも収束しそうになってきていますが、不動産を買いたい人も売りたい人も今後の価格動向が気になるところだと思います。
今後がどうなるかなんてなかなか当てることは難しいのですが、まずは現状を観察してみます。
ここでは毎月発行されている「月例速報マーケットウオッチ」を見て数字を拾ってみます。公益財団法人 東日本不動産流通機構がまとめているレポートです。
なお、これは全て首都圏(1都3県)のレインズのデータです。レインズに登録されずに取引された物件は含まれていませんので、数字は目安として傾向を見ます。
中古マンション
まずは中古マンションです。4月の成約件数は1,629件、前年同月比で-52.6%。この減少率はデータが蓄積されている1990 年5 月以降で過去最大だそうです。
次に価格です。成約㎡単価での比較では前年比で-4.5%です。
この成約㎡単価4.5%下落というのは1都3県を総合した値ですが、もう少し細かく地域別に見てみると、次のようになります。
- 東京都区部 -1.6%
- 東京都多摩 -2.9%
- 横浜・川崎市 +0.1%
- 神奈川県他 -7.2%
- 埼玉県 -3.8%
- 千葉県 -11.3%
いわゆる都心部(東京都区部、横浜市、川崎市)ではほとんど価格は下がらず、都心から離れると下落幅は大きくなっている感じです。いわゆる二極化が進んでいる感じですね。
中古戸建
次に中古の戸建を見てみます。4月の成約件数は686件、前年同月比で-41.5%。
次に成約価格ですが、戸建ての方はマンションと違い、㎡単価でなくグロスの成約価格のデータになりますが前年同月比で -12.5%です。マンションより下落幅が大きいですね。
こちらも地域別に見ると次のような数字です。
- 東京都区部 -11.2%
- 東京都多摩 -5.9%
- 横浜・川崎市 -7.3%
- 神奈川県他 -6.8%
- 埼玉県 -19.4%
- 千葉県 +5.6%
こちらはマンションのようにはっきりとは傾向が出ていません。マンションのように㎡単価で表現しにくいのでデーターもばらつきやすいんだと思います。あと「埼玉は頑張れ!」という感じです。
価格が思ったより下がらないのは、取引数が絞られてきているので絶対数が少なくデーターの信頼性が低くなっていること、そしてたぶん積極的な売物も引っ込んでいる影響が強いと思います。取引が成立しないと価格は下がりません。
5月になって緊急事態宣言明けに取引数が増えてきたら、はたしてどうなりますでしょうか?
ところで市場の平均的な所では無くて、極めて局地的な私の所の状況ですが、売却中の物件はネットの閲覧数は多いけど、問い合わせはいつもよりだいぶ少ない、といった感じです。また、購入希望お客様の方は特に増減無しですが、ちょっと様子を見たいというか動きが取りにくいと行った感じの方が多い印象です。
お客様、そして業者も含めて様子見ムードがムンムンしていているような気がします。でも家にいることが多いせいか、ネット上の物件の監視はしているみたいな。w
価格は「上がる」「下がる」「変わらず」の3パターンしかありません。でも色々と相場の動向については悩みますよね。
とはいっても、あまり全体の相場動向を気にしすぎることもないと思います。
株やFXと違い不動産は1物1価の相対取引です。全体の相場動向にはもちろんある程度は連動するでしょうけど、個々の物件の価値、そして売手と買手の力関係が価格に及ぼす影響はとても強いです。相場の平均の通りには素直に価格が決定しない事は良くあります。
他と比べて高かったとか安かったとかでなく、売ったり買ったりした結果、自分が幸せになれるかどうかを第一に考えれば、ちょっとは考えもスッキリするんじゃないかと思います。
とはいっても「売らなくてはならない」「買わなくてはならない」という厳しい?状況も有りがちですが。
ご相談はお気軽にどうぞ。
コメント