区分マンションの現地立会に行ってきたのですが、室内が蒸し暑くて死にそうになりました。日当たりが良いだけに厳しいです。昨日飲んだビールが全て汗となって出てしまった感じがします。替えのシャツを持っていって良かったです。
さて、今日は住宅用家屋証明書について少し。
マイホームなど自己居住用の住宅を購入する場合は、所有権移転の際に必要な登録免許税の軽減措置を受けられます。(床面積とか築年数など、いくつか条件はありますけど)
余談ですが、アパートなど収益物件を買う時はこのような軽減措置が無いです。結構な金額を所有権移転費用として支払うことになるので、びっくりする方もいらっしゃいます。
で、このマイホームなどで登録免許税の軽減措置を受けようとした場合に「住宅用家屋証明書」という書類が必要になります。これはその建物が特例の適用を受けるものであることを証明する市区町村長が発行する証明書です。
この住宅用家屋証明書を発行してらうのには、ちょっともやもやした部分があります。
文字とおり「住宅用家屋証明書」は住宅用ということを証明するので「そこに住んでいる」というのが前提になっています。住んでいる事は住民票を提出することによって証明するのですが、一般的な売買取引では代金の支払と登記そして引渡しが同時履行となりますので、登記申請の前にそこに居住する事は無理なはずです。
普通は鍵とかを引渡してもらわないと引越しできませんし、売主さんにお金を払わないと鍵はもらえません。そして登記は所有権を確定するのに大事な作業ですので、お金を払って引渡しを受けたら間を置かずに申請する必要があります。どう考えても引越しと住民票の移動はその後になってしまいます。
そこで、実務的には引越してないけど引越したことにして、引渡前に住民票を先に移動して住宅用家屋証明書の発行申請をすることが多いのです。法律的には実際に引越した後で無いと住民票を移動してはいけないはずですが、先行と行っても1~2週間くらいの事ですし誰も困らないので。
もちろんきちんとやりたい方にはちゃんと方法は有って、入居が遅れる旨の申立書を作ってその他必要書類を提出すれば、住民票の移動は2週間位後くらいになっても大丈夫です。ただ、申立書を作ったりとか、引越し後にまた住民票を提出したりとか面倒なので前述の様に引越し前に住民票を移してしまうのが一般的になっています。
むしろ、住民票の移動が後になると面倒なことが出てきます。それはまず登記関係です。登記の際には所有者の住所は住民票の住所で登記されます。そのために後でまた登記簿の住所の変更が必要になるんです。もちろん費用もかかります。(このあたりはマイナンバーとかでうまく連動させて欲しいものですね)
もっとも、登記簿の住所は引越しても放ったらかしで、次に売却する時など登記をいじる際にまとめて変更するという方がほとんどです。これも法律では変更があればすぐに変更登記しないといけないはずなんですけど、やらなくても怒られないみたいです。
住宅ローンを使う場合は銀行の都合も有ります。住宅ローンは自分で住むための家を買う人のためのものですので、そこに居住していないとなりません。その証明が住民票でできます。
こんな感じで面倒を避けるために「先に住民票を移動して下さい」と不動産屋は言うわけなんです。
ところで先日に決済が終わったお客様は、お子様の学校の都合(来年中学校へ進学)で引越しというか住民票の移動は半年くらい先にしたいとのご相談を受けていたのですが、ちゃんとその旨の申立書を作って川崎市に申請したら大丈夫でした。住宅用家屋証明書が発行されてきっちり登録免許税は軽減されました。
このように正当な理由があれば住民票の移動は先延ばしに出来ることがあるのですが、住宅ローン減税の適用を考えている方はご注意下さい。引渡しから6ヶ月以内に入居するという条件が有ったと思いますので。その証明も住民票です。
各種ご相談はお気軽にどうぞ。
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