本日は、現在閲覧中の競売の事例研究です。
初心者向けに値段が手頃で落札後にトラブルの少なそうな、物件を例にとって3点セットを読み解いて検討してみます。
できれば3点セットをお手元にご用意されるとわかりやすいと思います。
BIT(不動産競売物件情報サイト) で事件番号から検索してみて下さい。
物件名:パークノヴァ横浜阪東橋 701号室
[裁判所・入札期間情報]
・事件番号:横浜地方裁判所本庁 平成28年(ケ)第390号
・入札期間:2016/12/07 ~ 2016/12/14
・開札期日:2016/12/21
・売却基準価額:3,060,000円
・買受可能価額:2,448,000円
・買受申出保証額:612,000円
[物件情報]
・種別:区分所有建物
・敷地利用権:所有権
・所在地:神奈川県横浜市南区浦舟町一丁目16番地1
・交通1:ブルーライン「阪東橋駅」徒歩7分
・交通2:京急本線「黄金町駅」徒歩12分
・交通3:ブルーライン「伊勢佐木長者町駅」徒歩12分
・専有面積:14.19平米 ※登記簿(内法)
・間取り:1R
・管理費等:10,500円
・築年月:1989年11月
・階数:7階/11階建
・総戸数:173戸
・分譲:三井不動産株式会社
・管理会社:ファシリティパートナーズ株式会社
・現況;所有者が居宅として占有
さてこの物件、主に単身者向けのワンルームの区分マンションです。
オートロック、宅配ボックスなど今風の造りですね。
室内は現況調査報告書によると、リフォームされているとのことですのでうまくすればクリーニング程度で使える可能性も有ります。
交通は、ブルーラインと京急の2路線3駅が使えますので便利です。
さらにJRの石川町駅も20分かからないで歩けると思います。
また、横浜橋商店街(桂歌丸師匠で有名!)も近く、付近にお店も多いので暮らしに不便を感じることは無いと思います。
自分で住むのも便利ですし、投資と考えても便利な場所の割に家賃が手頃ですので良いんじゃないかと思います。
さて入札金額。
買受可能価額の244万8千円では当然に厳しい事はなんとなくわかって頂けるかと思います。
価格の落とし所を考えてみます。
まず投資利回りで考えます。
同マンションの同タイプの部屋の募集状況を見て、ざくっと5万円/月とした場合、例えば表面10%なら600万円くらいです。
また、同マンションで現在売り出されている部屋の価格を見ると、570万円、630万円といった値段です。
次に売買の成約事例を見ると、昨年の3月に、バルコニーの方位が異なりますが、400万円(出し値が600万円)の成約事例があります。
(これはすごく安い感じがしますね)
このあたりを参考に考えていくわけですが、競売のメインプレーヤーに、買取再販業者というのがいます。
彼らの付ける値段が結構ポイントで、それを上回る価格で入れないと落札は難しいと思います。
この買取再販業者の値段の決め方も、あるセオリーがあるのですが、長くなりますのでこの位にしておきます。
本物件にご興味のある方は、お問い合わせ下さい。
2016/12/22 追記
6,210,000円で個人の方が落札しました。入札者数は23です。
人気になるのはわかりますが、ちょっと業者の仕入れには厳しい値段ですね。
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