契約書作成などに使う製本テープの在庫が切れたのでヨドバシに買いに行った所、だいぶ値上がりしていました。(文房具はヨドバシが安い気がします)
なんでも値上がりでつらいです。インフレになかなか慣れません。
さて、先日の土地建物の売買取引の決済時の登記申請で、普段あまり聞かない言葉ですが「及ぼす(及ぼさない)登記」というのがありました。
今回の物件は、前面道路に接道する通路の部分が、隣地の方との共有となっています。
で、その共有の土地に隣地の方の根抵当権がついていました。
通常はその方の持分のみに抵当権が設定されると思うのですが、これが共有の土地全体に設定されており、この抵当権がいまだに残っています。
この根抵当権はだいぶ昔に設定されていて、なぜこのような状態になっていたのか理由は不明です。
とはいっても理屈としては、万一この土地の根抵当権が行使されて競売になってしまったりすると、こちらの持分まで落札者に渡ってしまうということになります。
そうなると公道へ出るための通路が他人地になってしまい、再建築不可となってしまう可能性も有ります。(敷地が建築基準法上の道路に2m以上接していないと建物の建築ができません)
ということで、このまま引き渡しになるのはまずいということで、事前に司法書士の先生と売主様の方で抵当権者の某銀行に話をつけてもらい、こちら側の持分については根抵当権を外してもらうような形となりました。
なお、売買契約書でいうと売主様が次の条項に従って「買主の完全な所有権の行使を阻害する一切の負担を除去抹消」ということになります。
登記申請としては「○番根抵当権を○○持分の根抵当権とする変更」というように変更登記するそうで、それを「及ぼす(及ぼさない)登記」と呼ぶそうです。
順序としては、根抵当権の範囲を全体から隣地の方の持分に縮小した後に、所有権移転ということになります。
この変更登記は、もちろん決済前にやっておけばすっきりしたのですが、先に登記申請してしまうと完了までの間は事件中で登記がロックされてしまうので、所有権移転と同時に申請ということになりました。
現状では分筆してもどちらの敷地も接道幅が2m取れそうなので、隣地の方と話し合って他に問題が無ければ通路部分を分筆してしまうのがすっきりしそうです。(きれいな旗竿地になります w)
ちなみに売主様も根抵当権がこのような状態になっていることに気づいていなかったそうです。
やはり登記のことは司法書士の先生になんでも相談することが必要ですね。
ご相談はお気軽にどうぞ。
コメント