ブログ不動産コラム

新型コロナと不動産の買い時や売り時など

聖路加病院

緊急事態宣言が延期されるようですね。なんとなくこんな生活にも慣れてきましたが色々と不便です。発熱していないのが不幸中の幸いと思って頑張ろうと思います。(毎日の検温が習慣になってしまいました)


さて新型コロナがニュースを賑わす中、「今は不動産の買い時では無いですか?」とか「手持ちの不動産を売った方が良いですか?」とか、お会いする人皆様に聞かれます。

かっこ良く理路整然と答えたいのですが、正直な所「分かりません」としか言いようがないです。とは言いつつも私が考えていることをちょっと書いてみます。

東急ドエルアルス多摩川

まず価格が変動するメカニズムですが、これは簡単で買いたい人が売りたいに人より多ければ価格は上昇します。反対に売りたい人が買いたい人より多ければ価格は下落するということなのですが、その前提として売買取引が成立しなくては価格は確定しません。

経済状況が悪化しても、安くても良いから売ろうとする人がいなければ、取引が成立しないので相場は下落しません。極端に書くと次のような形が増えると相場は下落するといった感じでしょうか。

経済が悪化して収入が減少する。
  ↓
しばらく持ちこたえるがいよいよ厳しくなってくる。
  ↓
ローンが払えない、もしくは現金が必要。
  ↓
しかたなく投げ売りで取引成立。

株式とかと違って「景気が悪くなりそう」というだけで不動産を売却する人は多くは有りません。

マイホームなら収入でローンが払えてそれが賃貸の家賃並みであれば、そのまま維持するでしょうし、投資物件で賃料がきちんと入ってきてCFが出るようであればこの場合も積極的に売却という選択はあまり無いと思います。

じっと我慢していれば、徐々にですがローンの残債も減ってきます。ゴールドや株式との大きな違いは不動産はそれ自体を使用収益することができるということです。

晴海のマンション

ちなみに新築マンションは、半分以上のシェアを占めている大手デベロッパーが価格統制するので値下がりしにくいです。しばらく様子を見る体力が十分に有りますので在庫を無理に放出しません。

ということで、景気の上下の波に遅れて不動産の価格は上下します。

なお、富裕層の相続税対策などではトータルで儲かればというのがあるので、一般の投資家目線より利回りなどが低くても購入するということがあります。この場合は利回りよりも資産性重視ですね。このようなケースでは良物件がちょっとでも安くなるとすぐに取り合いで買われてしまいます。

キッチン

たぶんこれから半年とか1年とかのスパンで、都心の良い物件はなかなか下がりにくいけど、ちょっと郊外のぱっとしない物件は値下がりしやすいという事になるのではないかとぼんやり考えています。

結局のところ、我々個人が相場の行方を正確に予想して当てるのは難しいです。なので結局は個人個人の状況に応じて基準を決めて買ったり売ったりするしか無いと思います。

山手の土地

売却して数年後に安くなったら買い戻そうというのは不利なギャンブルです。株式と違って売買にともなう諸費用の割合が大きいのでかなり値下がりしないとうまく買い戻せません。

もちろんいくつも不動産をお持ちの方が一部を売却というのは有りだと思いますが、虎の子の不動産を一時の感情に流されてむやみに売却することはおすすめしにくいです。


テレビのニュースやワイドショーは悲観的な予想が大好きです。あまり惑わされすぎないようにしましょう。

新型コロナの場合は、地震や台風と違って都市が物理的に破壊されたわけではありません。一時的に景気が落ち込んだとしても経済が正常化すればいずれ復活するはずです。

さくらんぼ?
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