ブログ不動産コラム

マンション、アパート、長屋、テラスハウスなどの違いについて

豊洲の桜

桜もちらほら咲いてきたみたいですね。自粛疲れなのか先週と違って出歩いている人が多い感じです。

散歩の途中で懐かしい感じの建物を見かけました。

典型的な長屋
いわゆる長屋です

ということで、今日は共同住宅と長屋の違いについて少し。


日本語的には、マンション・アパート・長屋・テラスハウスなど全て共同住宅というくくりに感じますが、建築基準法では「共同住宅」と「長屋」で分類されます。

その違いは簡単に言うと、共用部分(廊下、通路、階段、ホール、エレベーターなど)が有るのが共同住宅です。

共同住宅
共用の階段を通って玄関なので共同住宅です。

そして隣との壁以外に共用部分が無く、各住戸から外部へ直接出入り出来るものが長屋です。

大阪の長屋
これは長屋ですね。壁以外に共用部分が有りません。

ですので一般的なマンションや共用廊下・階段などが有るようなアパートは共同住宅になります。

なお、テラスハウスは長屋を現代風に言い換えたものです。タウンハウスと呼ぶ地域も有ります。

大田区のマンション
これも共同住宅です。

不動産業的には長屋で各戸毎に所有権が有って販売される物件は、それぞれが戸建てと同じ分類になります。やけに安い戸建ての販売図面に「建物は連棟式につき単独で再建築はできません」とか書いてあったらそれはおそらく長屋の一部分の売買です。


ところで共同住宅になると建築基準法では特殊建築物という扱いになります。

特殊建築物(とくしゅけんちくぶつ)とは、建築基準法第二条二項で定められた「学校(専修学校及び各種学校を含む。以下同様とする。)、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、市場、ダンスホール、遊技場、公衆浴場、旅館、共同住宅、寄宿舎、下宿、工場、倉庫、自動車車庫、危険物の貯蔵場、と畜場、火葬場、汚物処理場その他これらに類する用途に供する建築物」を言う。

特殊建築物になると地域によって内容は変わりますが、避難経路の確保や防災上の措置など色々と規制が厳しくなります。

普通のアパートに見えるけど、やけに1階に玄関ドアがたくさん有るような建物は長屋であることが多いです。

共同住宅だと建築できないけど長屋であればOKというケースが結構ありますので、そういう事です。これも一部地域では条例で規制されるようになってきていますけど。

長屋

ちなみに、他の所有者の了解を得て長屋を分離するケースも有るようですが、床面積は狭くなってしまうケースがほとんどだと思います。切り離した隣の壁も雨漏りなどしないように作り直さなくてはなりません。ある程度土地にゆとりがないと色々大変だと思います。

長屋の一部の購入はコストメリットが大きいですが、よく検討した方が良いです。


ご相談はお気軽にどうぞ。

コメント

  1. 奥村洋子 より:

    有難うございます。内容がよく分かりました。🙇

  2. admin より:

    よかったです!

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