先日、埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故がありました。
下水道管の破損が原因とのことですが、復旧の目処はまだ立っていないようです。
原因究明や復旧作業には、専門的な知識や技術が必要となるため、時間がかかるのも無理はないということでしょうか。
改めて、インフラ整備の重要性を感じさせられます。
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さて先日、横浜市住宅供給公社が主催する「マンションみらいプランナー」講座の1回目に参加しました。(後2回あります)
築40年を超えるマンションが増加する中、マンションの管理組合や区分所有者が、今後の建替えや修繕について適切な判断を下せるようサポートする専門家の育成を目的とした講座です。
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長時間座りっぱなしで疲れましたが、講師の先生のお話は非常に分かりやすく、これまで漠然と理解していたマンションの建て替えが進まない現状について、具体的な課題や問題点を理解することができました。
国も法改正などで支援を行っているようですが、やはり資金の問題が最大のネックとなっているようです。
講座で紹介された事例では、建て替えに際して各区分所有者が負担する金額は平均で2,000万円程度とのこと。
この金額を考えると、高齢者やローン返済中の方にとっては、建て替えに踏み切るのは難しいと感じるのも当然で、「建替えはまだいいかな?」となってしまいそうです。
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マンションの建て替えにおいて、増床分の売却金を費用に充当できれば、各区分所有者の負担額を軽減できます。
ただし、そのためには前提として容積率に余裕があることが必須となります。
しかしながら現状では、大幅に容積率が余っているマンションは少数であり、むしろ建て替えによって床面積が減少するケースも見受けられます。
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抜本的な解決策としては、極論、容積率を2倍、3倍に増やすことが考えられます。
しかし、余剰床の確実な売却は人口減少社会において、一部の地域に限られる可能性が高いと言わざるを得ません。
そうなると、建て替えが困難な状況下ではリノベーションや修繕技術の向上を積極的に推進していくしか道は無い様に思います。
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マンションも下水道も同じだと思いますが、劣化や寿命という問題に対し、50年後の未来人に過度に依存してきた感は否めません。
その気持ちはすごく理解できますけど。w
現在、都市部を中心に乱立しているタワーマンションも、50年後、100年後にはどのような状況になっているのかすごく興味があります。
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ちなみに私の事務所が入っているマンションも築40年超えです。
不動産のご相談はお気軽にどうぞ。
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