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消防法令違反等により公表されている建物

消防車

消防に少し詳しくなったので関連の話を続けます。消防シリーズです。

さて消防法ではほとんど全ての建築物(船舶もです)が規制対象となるのですが、その中でも消防用設備等の設置義務については、「消防法施行令別表第1(PDF)」というリストに挙げられている防火対象物にだけ限られています。(消防法第17条第1項)

消防法施行令別表第1

なお表中に記載有りませんが、例外として住宅用建物については、住宅用防災機器(火災報知器)の設置が義務付けられています。

消防設備とは、消火器などの消火設備、自動火災報知設備などの警報設備、避難はしごなどの避難設備の事です。

消防設備

話は飛びますがこの「別表第1」によく分からない言葉がでてきます。消防法は大正時代から有る法律だそうです。

例えば「(2)イ」にある「カフェ」、そして「(3)イ」の「待合」とかです。

ここでいう「カフェ」はスタバとかドトールとかのカフェとは違って次のような意味です。

「カフェー」とは、主として洋式の設備を設けて客の接待をして客に遊興又は飲食をさせる施設をいう。(川崎市消防局予防部予防課 消防法施行令別表第1の取扱い

そして「待合」ですが、もちろん駅の待合室などとは違います。

「待合」とは、主として和式の客席を設けて、原則として飲食物を提供せず、芸妓、遊芸かせぎ人等を招致し又は斡旋して客に遊興させる施設をいう。(川崎市消防局予防部予防課 消防法施行令別表第1の取扱い

どちらも今で言う風俗関係っぽいイメージですね。ちなみに横浜市には現在どちらも無いそうです。w

ジャック

さて今日の本題です。物件調査の多くの事項がネットでできるようになってきました。

その中で「消防法令違反等により公表されている建物」も各地の消防局のサイトで閲覧することができます。

一棟ビルやマンションなどの建物(特に古めのもの)の購入や賃貸を検討されている方は、念のため確認しておくと良いかもしれません。

もちろん件数が多すぎる?ので全ての違反が公表されるわけでは無いです。

比較的重大で危険度が高い違反の指摘を立入検査等で指摘されて、さらにこれを是正しない場合に各地の条例に従って公表されることになっているみたいです。

消防法令違反等により公表されている建物
東京消防庁<違反対象物の公表制度について>

重大な違反の中で「自動火災報知設備の未設置」というのがあるのですが、雑居ビルで全てが事務所とか共同住宅だったりしたものの一部の階に飲食店が入ったりすると、規模などによっては自動火災報知設備の設置が必要になったりします。

消防法には罰則(罰金や懲役など)も有るので特に雑居ビルのオーナーの方などはご注意ください。

いずれにしても、何か建物の用途や構造に変化が発生する場合は事前に消防署に相談してみましょう。各地の消防の予防課というところに問い合わせれば良いと思います。

消防署

話は変わりますが、消防と同様に我々不動産業者(宅地建物取引業者)に対する行政処分についても監督する各都道府県、国交省などで公表されています。

こちらも取引前に確認しておくと参考になるかもしれませんね。

宅地建物取引業者に対する行政処分について
宅地建物取引業者に対する行政処分について説明いたします。
国土交通省ネガティブ情報等検索システム

法律に解釈やグレーゾーンがある以上、私も100%完璧にクリーンとか正直と言い張るつもりは無いですけど、少なくともお客様を騙したことはないです。(お客様にされたことは有りますが

.....万一うちが行政処分で公表されたらこの記事は自動的に削除されます。(Just a joke!)


不動産のご相談はお気軽にどうぞ。

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