本日は増えつつある築古マンションについての話です。
私、現在、横浜市、横浜市立大学、そして横浜市住宅供給公社が主催している「マンションみらいプランナー講座」という勉強会に参加しています。
これは、日本中で築年数が古くなったマンションが増加している現状を受け、その将来をどう考えていくかの専門家を育成する取り組みです。
ここでいう「マンションみらいプランナー」というのは、「マンションの将来を検討する管理組合に対し、中立・公平な立場から建物の長寿命化と自主建替えまでを含めた将来方針の比較検討・方針判断するまでの支援を担う専門家」とのことだそうです。

この勉強会では、座学でのディスカッションなどに加えて、実際に横浜市内にあるマンションの管理組合の話し合いに同席させていただくコンサルティングの実地研修など、月に1回程度のペースで、かなり実践的な内容になっています。
私は普段、不動産屋として売買仲介を主なビジネスとしていますので、正直なところ今すぐお金に直結するような話ではありません。
しかしながら、これから古いマンションは世の中にどんどん増えていき、売買取引も増えていくであろう現状を考えた時に、そうした物件を単純に売買するだけでなく、その建物がどういう未来を辿るのが良いのかなど、なかなか興味深いです。

この、講座を通じて改めて感じるのは、古くなったマンションが直面する選択肢の難しさです。
結局のところ、将来の方向性は以下の3つに集約されます。
- 修繕、グレードアップをしながら住み続ける(維持・改修)
- 建替える
- 解体して敷地を売却する(マンションの解消)

もちろん、理想を言えば最新の設備が整った新築への「建替え」が気分的にも一番良いと思います。
しかし現実はシビアです。
昨今の建築費高騰の影響に加え、その土地の容積率によほどの余裕がなければ、所有者の皆様に多額の追加費用負担が発生してしまいます。
資産背景を含め様々な事情を抱える区分所有者間での合意形成は、想像以上に困難です。

では建物をあきらめて?「解体して敷地売却」というのはどうでしょうか。
売却益をみんなで分配して解散、というのはある意味スッキリした解決策かもしれません。
しかし、それは同時に「住まいが無くなる」ことを意味します。
高齢の居住者の方など、次の住まい探しが難しい場合もあるでしょう。
さらに、土地の相場が低いエリアの場合、解体費用のほうが高くついてしまい、手元にお金が残るどころか赤字になってしまうケースさえ考えられます。

こうして現実的な条件を並べていくと、現実的に多くのマンションでは「維持・改修」を中心に考えていくことになるのではないか、と私は感じています。
そうなると、ただ古いものを直すだけでなく、給排水管などの見えない部分や、構造全体を見据えたリノベーション技術が今後さらに進歩していくことに期待したいところです。
築古の区分マンションの売買を扱うことも多々ありますので、現場にいる人間としては、こうした「マンションの終活」や「再生」の知識もしっかりと考えて、お客様に適切なアドバイスができるようになれればと思います。

ここだけの話、築古マンションと言ってもひとくくりにはできません。
結構ヤバそうなのも有れば、全然大丈夫そうなのも見かけます。
マンションに限りませんが、物件を購入する時は色々な角度からよく検討しましょう。
ていうか、私の事務所が入っているマンションも築45年目の旧耐震。
後30年くらいはなんとか頑張ってほしいです。w

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