ブログ不動産コラム

資産性の高い物件は儲からない?

虎ノ門

虎ノ門へ打ち合わせに行ってきました。いつも工事で行くたびに風景が変わる様な気がします。

さて、身近なものが次々と値上がりしている感じですね。これがインフレってやつでしょうか。


インフレに強い物件

インフレ対策には不動産投資とよく言われますが、もちろんどんな物件でも良いという訳ではありません。

選ぶべき物件は立地が良くて換金性の高い物件です。

そうなるとどうしても都市圏の物件になります。

立地が良いと市況の悪化に対して耐性が強い傾向が有ります。不動産市況全体が悪くなったとしても、値下がり幅は相対的に少なくて済みます。逆に市況が良くなった場合は真っ先に値上りを享受できます。

しかしながら、そういう物件は利回りが低いです。都心だと表面利回り3%台とか珍しく有りません。

なので、インフレ対策、資産防衛という観点で考えるのであれば良いのですが、収益事業として考えると厳しいと思います。

虎ノ門二丁目

不動産投資を事業として考えるなら

不動産投資を事業として考えるのであれば、資金効率を考えて借入は必須です。そうなると当然ながらある程度の利回りを確保しないと成り立ちません。

従って、資産性としてはあまり良くない物件にも目を向ける必要が有ります。

ところで、不動産以外の仕事、例えば飲食店などの事業をやろうと思ったときには、当然初期投資と運転資金が必要なわけですが、その初期投資を資産として意識することは少ないと思います。(会計のバランスシートにはずっと残りますが)

小さな飲食店を始めるのにお店の改装に1,000万円かけるとかは、事業から得られる利益でその初期投資は回収できれば良いという考え方ですね。

桜木町

同様に不動産を事業として物件を選ぶのであれば、資産性に囚われ過ぎずに収益面を主に考えるとすっきりします。

なお、不動産の場合は初期投資に対する利益率は高くないですが、事業からの撤退(=売却)がしやすいという特徴が有ります。すなわち初期投資を後で回収しやすいということです。

建物は価値が無くなったとしても土地は残りますし、その点は他の事業より有利なのですが、その分他の事業と比べると利益率が低いという所でバランスが取れているという感じでしょうか。

スカイツリー

目的をはっきりさせる

ということで、インフレ対策、あるいは資産防衛をしたいのか、あるいは事業として収益を上げたいのかを自分の中ではっきりさせておくと、頭の中が整理できて物件選びが捗ると思います。

資産防衛が目的ならばあまり利回りなどに色気を出さずに、立地や築年数などを主に考えるのが良いですし、事業収益が目的ならば物件から得られる毎月の収入を第一に考えるべきです。

もちろんその中間も有るわけですが、資産防衛重視か、収益重視かでまず考えてみると一定の基準ができて良いと思います。

海浜幕張

融資について

融資を使う場合は、時間をかけてお金を貯めてから買うのと比べると、将来の価格上昇リスクを金利相当の金額でヘッジしているとも言えます。さらにお金を貯めるのと比べると、その間も使用収益出来る

わけなので、その分を考えると将来値下がりしてしまったとしてもある程度なら許容範囲ではないでしょうか。

ただ、融資を使う場合は破綻のリスクが有りますので、借入額については慎重にシミュレーションして考えてみて下さい。

投資用の物件なら空室率がどのくらいまで耐えられるかとか、マイホームの場合は本業の収入がどこまで減っても大丈夫とか、後は保険関係で何がどこまでカバーできるかなどですね。

逗子駅

安全側に考え過ぎると儲けは少なくなりますし、リスクを取りすぎると破綻確率が増えます。これはご自分の置かれた環境と性格を考えて決める感じでしょうか。

自己資金をある程度入れて、物件を売却した際に借金が残らない状態(時価>残債)でスタートするのが理想ですが、そうでない場合も何年経てば売却で借金が残らなくなるのかを意識しましょう。その状態になれば、少なくとも負けはもう有りませんので。


なお、資産性・収益性のどちらも良い物件はまず出てこないです。あまり欲張らずに時間を味方にするという感じが良いと思います。ちょっとくらい高く買ってしまったとしても、たいていは数年で取り戻せます。たぶん。


ご相談はお気軽にどうぞ。

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