不動産コラム

地下トンネルと地上権

地下トンネル

先日から調査していた古屋付きの土地なのですが、ぱっと見で値段が相場より安い感じです。
安いには理由が有るわけですが、概要書には次の記載がありました。

「土地の一部についてトンネル設置用の地上権が設定されています」

そこで、登記簿を見たところ、きっちりと地上権が登記されていて、その深さとか、建物の荷重の上限などが特約で定められています。
こんな感じです。

登記簿

ちなみにここは、外環道の予定地だそうです。地下トンネルでずっと行くやつです。

建物の荷重の上限が定められているということは、重いビルなどが建てられない可能性が有ります。
また、深さが定められていますので、杭などを深く打ち込むこともできません。

そういう理由でこの土地は相場より安くなっています。

で、そうするとこの土地は駄目かというと、そんなことも無いんです。
というのは、元々ここは建ぺい率40%、容積率80%の第一種低層住居専用地域なので、そもそも重いRCのビルなど建てられません。
せいぜい木造2階建てなので、荷重とか杭とかは問題にならないと思います。

ということは、地下に制約が有って安いけれども、実質的にはあまり関係ないので、ある意味お買い得ではあると思います。

ところで用語ですが、地下なのに地上権とかわかりにくいですね。
細かい言い方では、空間の上下一定の範囲を目的として設定される地上権を区分地上権と言い、地下鉄など地下に設定されるものを地下権、電線など空間に設定されるものを空中権と言うそうです。

ちなみに、法律的には地上権は物権で所有権と同じような扱いです。同じ利用する権利ですが賃借権と大きく違うところです。← 宅建の試験に出ます。w
話は飛びますが、質量と荷重も違う意味合いです。詳しくはお近くの高校生または理系の人に聞いてみて下さい。

 

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